薄っすら、でもずっと、男性を憎んでた
私の中に、薄っすら、でもずっと、男性嫌悪・憎悪があるなって気付いたのは、ごく最近。
昔から、漠然とした嫌悪感や憎悪、復讐心、劣等感、怒りを感じてた。
薄っすら、と言ったのは、自覚するのが怖かったからで。
ほんとは、ずっと、私の中にしっかり、いたんだと思う。
家庭環境、父親との関係、母と父・祖母と祖父の関係、過去の恋愛、自己肯定感の低さ。
理由を考えたら、思い当たる節しかない。笑
原因はこれ!って、明確な理由が1つあるワケじゃなくて。
きっと、複雑に絡み合ってできてしまった、「ねじれ」のようなモノなんだと思う。
男性がダメなら女性
話は飛ぶが、私はバイセクシャルで。
バイって「男女どちらも恋愛対象」になる人のこと。
25歳から32歳と半年間、無意識にだけど、多分”あえて”女性とばかり付き合ってきた。
24歳までは男性と付き合ってたし、元々は女性と恋愛できるなんて思ってもいなかったけど。
あまりに恋愛がうまくいかないもんだから、「もしかして女の人が運命の人なんじゃない?」って思うようになったんだよね。
結果的に私は、女性とも恋愛できるタイプの人間だった。
だけど、女性とする恋愛だってこじらせたし、同性婚までしたけどたった8ヶ月で離婚した。
「なーんだ。性別が理由じゃなく私が恋愛下手なんか」
かなり落ち込んだわ。
1人がダメなら2人以上
男も女も、それ以外とも恋愛し、悲喜こもごもを味わった私。
けど、いっこうに恋愛は上手にならなかった。
別れを経験するたびに、私の中の憎しみは大きくなった。
(しかも、なぜか、女性と付き合って別れても、増すのは男性への憎しみばかり。)
「相手が1人だからうまくいかないのかも」
そういえば、私は浮気っぽいところがあったしな。
好きな人が複数いるなんて、ザラだった。
悩み葛藤もあったけど、最終的に、複数恋愛(ポリアモリー)を受け入れ、実践するようになった。
自分の性質を受け入れるっていう理由もあったけど。
本心は多分こう。
「相手が複数になれば、色んなものがうまく分散される」
私はもう、「愛が重い」なんて言われて、傷つきたくなかった。
誰かに拒絶され、別れ、離れていかれる苦しさを、味わいたくなかった。
念願叶って、2人とのお付き合いが始まって。
私を丸ごと包み込んでくれるパートナー(同棲丸4年の女性、恋愛関係解消、今は家族というか親子)と、
少女マンガとTLを足して2で割ったみたいな付き合いを楽しめる恋人(8年ぶりの男性)。
円満最高ハッピーだと思った。
ら、ところがどっこい。
私は彼にのめり込んだ挙句、全く納得できない別れ方をし、人生大一番の恋愛メンヘラになる結末を迎えた…(嘘だと言ってよ)
ねじれの先に見えた正体
彼に対する気持ちが消えない。
好きとか愛してるとかでは説明がつかない、禍々しい感情。
メンタルセラピストを名乗ってるのに、どれだけ自分の心に向き合っても、癒されない。
多少気分は晴れても、スッキリしない。
明確に、周りに心を閉じて、敵視してる。
私が必死に隠して抑えてきた、「男性への漠然とした嫌悪感や憎悪、復讐心、劣等感、怒り」がフツフツと沸き上がる。
テロかなって勢いで、無関係な周りの男性にも心を閉じる始末。
「失恋にくわえて、仕事も廃業かよ…」
さらに絶望した。
大好きな仕事を廃業に追い込むわけにもいかないし。
何よりも、死んだ方がラクなんじゃないかと思う位に、とにかく苦しかった。
だから、無意味に思っても、自分の心に向き合い、寄り添うことは辞めなかった。
そして、やっとこさ行きついたのが、冒頭の「根深く存在する男性嫌悪・憎悪」。
「あれ?私これ、無いことにしてたけど…薄っすら、でもずっと、男性を憎んでたよな…」
って、癒されてない私にたどり着けた。
最初にも書いた通り、原因を探ったら、無限にあるしw
職業柄、原因になったものを恨んだところで、ラクになるわけじゃないって知ってたから(メンタルセラピストやっててよかった)
「男性を敵視して憎んでる私」
の存在を、ただ認めることにした。
ねじれてたのは、原因が複雑だったんじゃなくて、「そんなもんいないです」って否定してたからだった。
認めるのが怖かった
私は、男性が嫌いなわけじゃない。
私の周りには、愛に溢れた素敵な男性が沢山いる。
師匠も、仲のいい男友達も、お父さんも、部下も。
私は彼らが大好きなんだよ。
だからこそ、ずっと受け入れられなかった。
彼らに、何の理由もなく、敵意を向けてしまうかもしれない自分がいることがすごく怖かった。
傷つけてしまうかもしれない。
嫌われてしまうかもしれない。
でも、何かにつけて、私の中でむくっと湧く、漠然とした男性への恨みや憎しみが、暴走しそうで。
「男性ってひとくくりにして無差別に恨むなんて、間違ってる」
分かってる。分かってるんだよそんなこと。
でも、実際、心の中にいたんだ。
暴れないように、ずっと戦ってたんだ。
30年近くかかって、心の奥底に封印してた憎しみを認めてあげられた瞬間、私は鎧を脱いだくらい爽快で、軽くて、涙が出た。
寄り添うっていうのはね
ただただ存在を認めて、変な原因追及や、改善はせず、ただ受け入れる。
落ち着くんだよ、驚くほど。
まるで憑き物がとれたみたいに。
「やっと気づいてくれた」
そう喜んでるのが分かる。
重荷から解放され、ラクになる。
私は、嫌われたくなくて、周りのことも傷つけたくなくて、自分の中にあるものを、無い事にしてた。
拒絶し、無視をした。
自分がしてるように、周りからされる。
私の恋愛はいつも、「大好きな相手から拒絶され、無視される」ことが多かった。
自分が自分にそうしてるからだった。
「どんなに受け入れるのが難しく思っても、私は私を受け入れる」
そう決めた。
心が癒されると現実は優しくなる
そんなタイミングで、師匠が電話をくれた。
「弥生ちゃん、最近どうよ?」
私はその優しさに泣いた。号泣した。過呼吸になるかと思った。
・自分の中に、男性への憎しみがあったこと
・そのくせ、「私の気持ちをどうか分かってほしい察してほしい」と強烈に願っていたこと
・そんな風にこじれてる自分を、可愛くないと嫌ってたこと
・頼れず八方ふさがりになって詰んでいたこと
を泣きながら話した。
「察してほしい人には、察し上手な人がくるものだから」
ちょっと前、セッションで師匠が言ってくれた言葉が脳裏をよぎる。
「察してもらいたいって乙女心、大事にしていいんだよ」
「弥生ちゃんのパートナーも、察し力めちゃくちゃ上がってるじゃん」
「もっと察し力レベル上がってくれたら嬉しいなって、願っていいのよ」
涙腺壊れた。
師匠は男性だ。
「私は男性恨んでました」ってカミングアウトしたばかりなのに、こんな優しくしてくれた。
気付いたら、憎しみのトゲが取れてた。
「寂しかった」
「優しくされたかった」
「可愛がってほしかった」
なんて、素直な気持ちがわいてくる。
男性への憎しみの正体は、ただの甘えん坊だった。(可愛いヤツめ)
癒えない傷はないのだ
自分の中の受け入れられない自分と出会うたび、毎回戸惑う。
こんなヤバイ奴が私の一部なのかと。
でも、その子はヤバイ奴でもなんでもなくて。
ただ、存在を受け入れてほしいだけだったりする。
存在を受け入れてもらえたら、落ち着く。暴れない。
しかも、ちゃんと自分の望む現実、引き寄せてくれる。
師匠は、弟子の私を本当に大切に、可愛がってくれていて。
「弥生ちゃんといるとコンサル力あがるわ~!はっはっは」
って、私の闇を笑い飛ばしてくれる。
そんな師匠と出会ったから、
私もメンタルセラピストっていう仕事をしてるんだって思い出した。
しょっちゅう旅をしてる仲間も、
「弥生はほんとにしょうがないな~!はっはっは」
「弥生さんいつもそうなんだから!はっはっは」
って、私の闇を笑い飛ばしてくれる。
そんな仲間といるから、
私は、過去の私みたいに、1人で八方ふさがりになってる人たちに、
「こんなステキな世界がほんとにあったよ!」って伝えたいんだって思い出した。
私たちは、1人ではそんなに強くなれない。
でも、一緒に笑ってくれる人がいたら、どこまでも強くなれる。
私のところに来てくれるお客さんも、
「ワタクシ、とんでもない闇を持ってます…」
っておそるおそる、話をしてくれるんだけど。
私からしたら、「えー!その本音、めっちゃ可愛くて愛しいね」って思うw
お客さんの闇を、一緒に楽しく笑い飛ばせた時、
「自分の闇を癒してきてよかった」
「あの日一緒に笑い飛ばしてくれた人がいるから、
私は今、目の前のこの人を導ける」
って、大きな愛と豊かさを感じて、心がじんわり温かく満たされる。
一人では受け入れるのが難しい自分も、誰かと一緒なら、絶対笑い飛ばせる。
そしたら勝手に癒されて、浄化してる。
私も、男性嫌悪や憎しみについて、一人で深刻に悩むのやめた。
もし私が深刻になってたら、ツッコんでもらえるとありがたいw
私も、あなたが深刻になってたら、ツッコむよ。
そんで、一緒に笑い飛ばしちゃおう。